弥紀のblog(仮)

アイドル、特にでんぱ組に関する妄想を語ります。twitter(@yaki2019)で記事の正式リリース告知および近況を呟いています。

個性派ボーカルユニットCoCo

目次

 

 

個性的な声の魅力

CoCoの歌声が好きだった。
 
瀬能あづさの伸びやかなボーカル、三浦理恵子のキャットボイス、大野幹代の太く真っすぐな声、羽田恵梨香の癖のある歌声、宮前真樹のウィスパーボイス。上手下手はあるものの、それぞれ明瞭な特徴を持っていた。
 
曲の各パートは、特定のメンバーの声と強く結びついている。わかりやすい例でいえば「はんぶん不思議」の有名なフレーズ「あなたいじわる」は三浦理恵子の声しかありえない
 
また、声質の違いは曲に緩急をつけ、聴く者の感情を揺さぶるものだった。名曲「君の歌、僕の歌」では、宮前真樹の少し不安定な声による「現実はきびしくて私」、羽田恵梨香が「僕は僕のままで~」と悲壮感のある声で歌い、最後に、5人の中でずば抜けた歌唱力を持つ瀬能あづさが締め、カタルシスと高揚感をもたらす。
 
ソロバートだけではない。ユニゾンパートは、そのメンバーの組み合わせにより、水彩画のように繊細な色合いとグラデーションを描く。例えば5人ユニゾンでは、瀬能・大野を歌声の芯として、三浦・羽田・宮前の声がキラキラとその周りにまとわりつくような響きを構成する。ニゾンはバカにされがちだが、CoCoのユニゾンはその音色自体に価値がある。
 
こうした声の特徴を活かして、楽曲も、可愛らしさとかっこよさの効いたメリハリのあるものが多く、聴く人に幸せと元気を与えてくれる名曲がそろっている。
 
多様な声による幸せ溢れる楽曲という意味で、最近筆者がのめり込んでいるでんぱ組の楽曲と少し通じるものがある。
 
だが、この5人による黄金の組み合わせは、瀬能あづさ卒業により幕を閉じる。
 
終わったと思った。
でんぱ組でいえば、りさちーがぬけたようなものである。
 
しかし、 4人のCoCoは、その歌声の成熟と、4人の声にあった楽曲を得て新たな魅力を見せる。その第2期CoCoの魅力については別の回に譲る。
 

お勧め楽曲

以下、第1期CoCoのおすすめ楽曲を紹介する。 
はんぶん不思議

はんぶん不思議

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前述の「はんぶん不思議」である。まず、イントロの鐘の音が気分を盛り上げる。

Aメロでは、イントロの可愛らしさを引き継いだ、少女声のユニゾンから始まり、それを大人びた声のユニゾンが追いかける。この対比が素晴らしい。

その繰り返しをキャットボイスによる「あなたいじわる」が打ち破る。そのインパクトは革命的ですらあった。

そのあとは、構成の異なるユニゾンとソロを切り替えながら1番を終える。まるで声の個性と、組み合わせの魅力を見せつけるように。

 

Newsな未来

Newsな未来

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イントロのドラムスが印象的。少しクールでロックっぽい曲も合うことを見せつけた曲である。
メジャー(長調)で可愛らしい声のAメロ、Bメロから、サビでマイナーに転調し、瀬能あづさの力強い声を強くフィーチャーする。その対比がCoCoらしい。
 
CoCo/春はCoCoから [Laser Disc]

CoCo/春はCoCoから [Laser Disc]

 

 

なお、この曲のベストアクトは「春はCoCoから 1991」のライブ映像である。イントロのドラムスとともに、衣装チェンジして現れるCoCoのメンバーが眩しい。衣装も曲に合っている。
 
夢だけ見てる

夢だけ見てる

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24小節、46秒にわたる壮大なイントロが期待を高める。当時流行りのオケヒットが懐かしい。各メンバーの歌唱力も上がったためか、声の加工が減り、ソロパートの魅力を存分に味わえる。特に瀬能あづさの伸びやかで自信に満ち溢れた歌声は清々しい。ユニゾンも前述の芯のある声とキラキラ声のバランスが絶妙である。この曲でCoCoのボーカルは完成形に、達したと言っていい。

 

君の歌、僕の歌

君の歌、僕の歌

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アルバム内の曲だが、ファンに愛され、コンサートの定番曲でもあった。その魅力は前述のとおり。

  

なぜ?

なぜ?

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サーカス・ゲーム

サーカス・ゲーム

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この2曲もアルバム内の曲。

「なぜ?」はコンサートで盛り上がる曲であり、やはり瀬能あづさのボーカルの力強さが魅力である。

「サーカス・ゲーム」は独特の冷たい浮遊感に惹かれる。

 
Myこれ!チョイス 22 STRAIGHT+シングルコレクション

Myこれ!チョイス 22 STRAIGHT+シングルコレクション

 

 

最後に、パッケージメディアのおすすめを紹介する。興味を持ってじっくり聴きたいとなったら、「STRAIGHT+シングルコレクション」がコストパフォーマンスが高くお勧めである。名盤「STRAIGHT」をベースに、「君の歌、僕の歌」を除く上記の名曲がすべて含まれていて大変お得である。
 
ライブなら前述の「春はCoCoから 1991」だ。LDプレーヤーやVHSを持っている人はマストバイだ(笑)。