今回はちょっと衝撃的な内容です。
注意:ここで取り上げたみりんちゃんの発言は、最も新しいものでも4年前のものです。
目次
アイドルを辞めるとき
前回、みりんちゃんの「自分はアイドルでしか生きられない」という魂の叫びを紹介した。
ロジックの人である彼女にとって、その帰結は「アイドルを辞めるときは死ぬとき」となる。
でんぱ組.inc「WORLD WIDE DEMPA」インタビュー (5/5) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー
当時の彼女は、アイドルには必ず終わりがあり、その終わりは30歳と考えていた。それを端的に示したのが、ねむさんやりさちーによって語られる、彼女の「30歳になったら死ぬ」発言である。
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また、自身が死ぬとき何をするかについての「構想」としてメンバーにも話していたそうだ。
でんぱ組.inc、ベスト・アルバムをハイレゾ配信!夢眠ねむソロ・インタビュー! - OTOTOY
でんぱブック でんぱ組.incでのメンバーへの質問「最近したとっておきの妄想は何ですか?」にも、「私がしぬときの妄想」と答えている。
彼女の死に対する主な発言をまとめたが、言いたいことは、アイドルとして生きることを選んだみりんちゃんにとって、その終わり方も自ら選び取るものだと考えていたということである。
NHK「Rの法則」にて
彼女のパーソナリティに関心を持ち、上記の考えをもう少し深く知りたいと思っていたところ、過去のブログに、NHKの「Rの法則」で殊の外この話題についてフィーチャーされ恥ずかしかった、との記載を見つけた。
機会を得て、さっそく視聴した。
問題の個所は、新曲である「あしこな」の作詞のために、浅野いにお氏がメンバーへヒアリングしたシーンである。各メンバーに対する「あした地球がこなごなになるとしたら?」との質問に対し、彼女の回答で最も印象に残ったのが、今回取り上げる「前から死ぬときはtwitter上に遺書を書きたいと思っていた」である*1。
非常に彼女らしい発言だ。自己をアピールしファンをつながるためのツールとして、彼女はtwitterを最大限に活用してきた。彼女の生活の一部、いや人生の一部であるといっても過言ではない。
実際、SNSに関するシンポジウムにパネラーとして参加した彼女はSNS活用の成功者として、場を完全に支配していた。
でんぱ組.incは、アイドルもファンもSNSネイティブ 好きから生まれる「地図にないコミュニティ」 - ログミーBiz
twitter上に遺書を書きたい理由として、彼女は「最後の最後にだめ押し的に自分のことを知ってもらいたい」を挙げている。改めて「昔は30歳になったら死のうと思っていた」も語られ、こちらも「自分のことを知ってもらいたい」が理由であった。
アイドル願望は強い承認欲求の表れの一つと考えると非常に一貫性があるが、彼女の場合、いじめた奴を見返すという目的もあることから、若干ダークな面が感じられるのが興味深い。
なお、この言葉にインスパイアされたのが「あしこな」の歌詞「まだ朝も明けていないのに終わりばかりを気にしてた」であり、そのパートをみりんちゃんが担当しているのもエモい。
「でんぱ組ちょっといい話」という企画があれば是非とも取り上げたい話の一つである。
*1:同質問に対するもがちゃんの回答はもっと衝撃的である。理由を知れば納得だが言葉選びが過激すぎる!