謎のエントリ
目次
はじまり
きっかけは推しのインスタグラムだった。ストーリーズに次のような情報が流れた。
- (情報1)おじさんはマガジンハウスのえらい人だった
- (情報2)そのおじさんは彼女が小さい頃には退社していた
そのとき、私の中のいけない好奇心がスパークした。
これだけ情報があったらおじさんを特定できるのでは?
とはいっても、これだけの情報では絞り切れないと直感した私は、調査にあたって次のような作業仮説を設けることにした。
- (作業仮説)彼女のおじさんの出身は彼女と同一地域である
候補者探し
まずはマガジンハウスの歴史を知るべく、地元の図書館で次の2冊を借りた。「えらい人」なら名前が取り上げられてもおかしくないからだ。
まずは『雑誌の王様』から。
やけに分厚いし、寄り道も多く、文体も鼻につく。暗澹としながら読み始める。
80ページくらい読み進めたところで、「福島県の生まれで、高校卒業までは郡山市で育っている」という人物が現れた。
とはいえ、情報1、情報2を満たしているかどうかはこの時点では不明である。ダメ元でその人物名で検索した。
おっ、Wikipediaに項目がある!
Wikipediaの内容の精査を開始、とは言っても実質数十行で、すぐ「取締役就任後、1997年マガジンハウス退社」との記載を発見。
「取締役」ということで、情報1「えらい人」を満たしていると言っていいだろう。
次に退社年。彼女は生年月日を公開していないが、様々な情報から1997年の時点で小学生以下なのは間違いない。とすると、情報2「小さい頃に退社」も満たしている。
あ、もう見つけてしまった。
記載を読んでいくとこの候補者は辣腕編集者であることがわかる。Hanakoの初代編集長であり、ananやPOPEYEなどマガジンハウスの有名な雑誌の編集に携わったりしている。著書も複数ある。
当該インスタストーリーでは、彼女のお父さんも30過ぎまで東京でライターをしていたとも記載しており、おじさんも編集者やライターだと考えるのが自然だ。
また、彼女はおじさんが現在も生きていることも示唆しており、その点にも矛盾はない。
間違いない。この人だ。
とはいえ、他にも候補がいるかもしれない。『雑誌の王様』、そして『「平凡」物語』も読み終えた*1。だが他に該当する人物は現れなかった。
念のため候補者である椎根和の著書も調査してみた。確信を強化したり、否定したりする情報が現れるかもしれないからだ。結果、特にそのような情報はなかった。
考察
ここで作業仮説である「彼女のおじさんの出身は彼女と同一地域である 」を外してみたらどうだろうか?
そこで、WikipediaのCategory:マガジンハウスの人物 から、下記の条件を同時に満たす人物を探した*2。
- 編集者・ライター
- 90年代に退社
- 現在生存
一人だけ条件を満たす人物がいた。BRUTUSやターザンの初代編集長で有名な石川次郎である。となると論理的には石川次郎説もありうることになる。だが、私としては椎根和に軍配を挙げたい。
石川の出身地が東京であることもあるが、彼がキャスターを務めたトゥナイト2の話題を、彼女がYoutube配信で出した際に、単に昔の夜のエッチな番組という扱いだったからである。もしおじさんがキャスターをしていたなら別の反応があるはずではないだろうか?
結論
彼女のおじさんは雑誌Hanakoの創刊編集長で有名な椎根和である(可能性が非常に高い)。